- Ubuntuサーバーにpyenvをインストールしたい!
このような方に向けて書きました。
Ubuntuサーバーにpyenv
をインストールする場合であっても、ローカルマシンにインストールする場合と基本的な流れは変わりません。
ただしパッケージのインストール手順が違うので、本記事ではその部分を厚めに解説します。
なおpyenv
そのものの詳しい説明は別記事で解説したので、合わせてご覧ください。
» 参考:【Python】pyenv の初期設定・使い方を徹底解説!
Ubuntuサーバーでpyenvを設定する流れ
pyenvインストールまでの流れは次のとおりです。
- パッケージのインストール
- pyenvのインストール
- Pythonのインストール
- Pythonの適用
順番に解説していきます。
パッケージのインストール
まずはpyenv
を動かすのに必要なパッケージをインストールします。
ローカルではPython環境があれば足りますが、Ubuntu の場合には必要なパッケージがちょっと多めです。
sudo apt update
sudo apt install -y make build-essential libssl-dev zlib1g-dev libbz2-dev libreadline-dev libsqlite3-dev wget curl llvm libncurses5-dev libncursesw5-dev xz-utils tk-dev libffi-dev liblzma-dev python3-openssl git
各パッケージの役割は以下のとおり。
パッケージ | 内容 |
---|---|
make 、build-essential | コンパイラ、ツールチェーン |
libssl-dev | OpenSSL の開発ヘッダー |
zlib1g-dev | zlibライブラリの開発ヘッダー |
libbz2-dev | Bzip2圧縮アルゴリズムをサポート |
libreadline-dev | コマンドライン編集など |
libsqlite3-dev | SQLiteを使う |
wget 、curl | ソースダウンロード |
llvm | JITコンパイルや最適化 |
libncurses5-dev | ターミナル操作 |
xz-utils | 圧縮ファイルを扱う |
tk-dev | GUI に関連するパッケージ |
libffi-dev | Cライブラリの関数呼び出し |
liblzma-dev | 圧縮データを扱う |
python3-openssl | 暗号化、SSL/TLS サポート |
git | ソース管理 |
これらはローカル環境でPythonのインストールと同時についてきますが、Linux環境だと一つずつインストールする必要があります。
pyenvのインストール
続いてpyenv
のインストールです。
curl https://pyenv.run | bash
以下のコマンドを実行して、.bashrc
に行を追加します。
export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"
[[ -d $PYENV_ROOT/bin ]] && export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"
eval "$(pyenv init -)"
eval "$(pyenv virtualenv-init -)"
.bachrc
の設定を反映させるため、以下のコマンドを実行します。
source ~/.bashrc
最後に以下のコマンドで pyenv
がインストールされたかを確認しましょう。
pyenv --version
# pyenv 2.4.14
バージョンが返ってくれば成功です。
Python をインストールする
まずはインストール可能な Python のバージョンを一覧で取得します。
pyenv install --list
今回取得された結果の一部は次のとおり。
3.12.0
3.12-dev
3.12.1
3.12.2
3.12.3
3.12.4
3.12.5
3.12.6
3.12.7
3.13.0rc3
3.13.0rc3t
3.13-dev
3.13t-dev
3.14-dev
3.14t-dev
バージョン13は最新がdevとなっていたりしたので、今回は Python 12 にします。
以下がインストールコマンドです。
pyenv install 3.12
これで Ubuntu 上に Python 3.12 がインストールされました。
とりあえずグローバルに適用しようと思うので、以下のコマンドでサーバー全体で Python 3.12を 使うよう変更しました。
pyenv global 3.12
バージョンコマンドを実行して、3.12 が適用されているかを確認します。
python --version
# Python 3.12.7
ちゃんと 3.12.7 がインストールされていることが確認できました。
まとめ
本記事ではUbuntu環境にpyenvをインストールする流れを説明しました。
全体の流れは次のとおりです。
- パッケージのインストール
- pyenvのインストール
- Pythonのインストール
- Pythonの適用
特に「パッケージのインストール」はローカルのPythonとは異なるので、注意して進めましょう。
pyenv
のより詳しい説明は別記事に書いたので、そちらも合わせてご覧ください。
» 参考:【Python】pyenv の初期設定・使い方を徹底解説!
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