ターミナルのショートカット
作業効率アップの基本は、ショートカットキーの習得です。
以下に基本的なターミナルのショートカットを列挙します。
実行中のコマンドを中断する
Ctrl + C
現在のシェルを終了する
Ctrl + D
画面をクリアする
Ctrl + L
カーソル位置から行の先頭までを削除する
Ctrl + U
カーソル位置から末尾までを削除する
Ctrl + K
カーソル位置から単語の先頭までを削除する
Ctrl + W
コマンドの履歴を逆検索する
Ctrl + R
カーソルを行の先頭に移動する
Ctrl + A
カーソルを行の末尾に移動する
Ctrl + E
生産性アップのためのエイリアス設定例
ここからはエイリアス(ショートカット)の方法をご紹介します。
これらのエイリアスを登録していつでも使えるようにするには、シェルの設定ファイルに対してエイリアスを追記する必要があります。
設定方法は以下の通りです。
まずは、お使いのシェルに応じて設定ファイルを開きます。
# Zsh の場合
vi ~/.zshrc
# Bash の場合
vi ~/.bashrc
追加したいエイリアスを、ファイル内に書き込みます。
# エイリアスを追記する
alias ..="cd .."
alias gs="git status"
:wq
で上書き保存して抜けます。
最後に、以下のコマンドで設定した内容を恒久化します。
# Zsh の場合
source ~/.zshrc
# Bash の場合
source ~/.bashrc
では、実際のエイリアスの設定れいを見ていきましょう。
dev ディレクトリに移動するエイリアス
alias dev="cd ~/projects/development"
あらかじめprojects/development
ディレクトリを作成しておいてください。
mkdir ~/projects/development
一つ上のディレクトリに移動するエイリアス
alias ..="cd ../"
Git 操作を効率化するためのエイリアス
alias gs="git status"
alias gp="git pull"
alias gb="git branch"
alias ga="git add ."
コミットは以下のエイリアスを設定すると良いです。
alias gc='git commit -m'
上記は引数を受け取ることができるので、gc "コミットメッセージ"
として実行できます。
pbcopy を活用する
pbcopy
は Mac 専用のコマンドですが、Linuxディストリビューションでも特定の手順に従えば使用可能です。
SSH 公開鍵をクリップボードにコピーする
以下で~/.ssh/id_rsa.pub
の内容をクリップボードにコピーできます。
pbcopy < ~/.ssh/id_rsa.pub
パスワードをpbcopyでクリップボードにコピーする
password.txt
のような形でパスワードを保存し、pbcopy
コマンドを実行します。
pbcopy < password.txt
これでファイルを開閉することなく、素早くパスワードをクリップボードにコピーできるようになります。
ログファイルから特定のキーワードを含む行だけクリップボードにコピーする
grep
コマンドを併用すると、キーワードを含む行だけクリップボードにコピーできます。
grep "keyword" ファイル名 | pbcopy
例えばlog.txt
ファイルの中から、”heavy” という文字列を含む行だけをクリップボードにコピーしたい場合には以下のコマンドです。
grep "heavy" password.txt | pbcopy
クリップボードに保存しつつ、ファイルにも保存したい場合
tee
コマンドを使います。
grep "keyword" ファイル名 | tee myfile.txt
過去に実行したコマンドを探して実行する
「以前に実行したコマンドなんだけど、長くてもう一度タイプするのが面倒…」という場合に便利なのが、コマンドの検索機能です。
ここではよく使うものとして、逆検索とリスト形式での出力方法をご紹介します。
逆検索を行う
Ctrl + r
は、bashシェルで使用される「逆検索」コマンドです。
このコマンドを実行すると、過去に実行したコマンドを検索・再利用することができます。
方法は以下の通り。
- ターミナルで
Ctrl + r
を押す - 検索したいコマンドの一部を入力する
- 入力したテキストに一致する最後のコマンドが表示される
- 他のコマンドを探すには、さらに
Ctrl + r
を繰り返し押します。 - 欲しいコマンドが表示されたら、以下のいずれかを行う
- Enterキーを押して実行する
- 矢印キーでコマンドを編集する
以前に実行した長いコマンドや複雑なコマンドを素早く見つけるのに便利です。
例えば、以前にgit commit
コマンドを使ったとします。
Ctrl + r
を押し、”git”と入力すると、”git commit”を含む最後のコマンドが表示されます。
TestUser@Air ~ % git commit
bck-i-search: git_
これにより、コマンド履歴を手動でスクロールすることなく、すばやく必要なコマンドにアクセスできます。
リスト形式で表示して実行するものを選ぶ
historyコマンドで、過去に実行したコマンドを一覧として表示できます。
history
すると、以下のような過去に実行したコマンドの履歴がリストとして表示されます。
447 source ~/.zshrc
448 dev
449 ..
この中から実行したいコマンドを見つけたら、!n
のような形で実行します。
n
には左に表示されているコマンドの番号を入れることになります。
!447
この場合は、source ~/.zshrc
が実行されることになります。
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